ブレーキの利きが弱くなったり、ブレーキ音がキーキーうるさくなったりという体験はありませんか。
自転車の運転で、ブレーキの不具合はたいへん危険です。止まりたいときに止まることができないと、事故を引き起こす原因になります。ブレーキの不具合を防止するために、普段からメンテナンスを心掛けておくようにしましょう。
正常な自転車のブレーキが作動する仕組みとは
ブレーキの作動には、ワイヤー、アーム、ブレーキシュー、ブレーキバーといった4つの部品がかみ合って動きます。
まず、止まりたいときにブレーキレバーを握るとワイヤーが引っ張られ、アームへと力が伝達します。アームの内側にブレーキシューというゴム製の部品が車輪に接触し、動きを抑止することで、自転車が止まるという仕組みです。そのため、急ブレーキを何度もかけてしまうと、タイヤが削れてしまうので注意しましょう。
基本的な自転車のブレーキですが、基本的にどの自転車にも応用ができる内容なので、仕組みはしっかりと覚えておいてください。
ブレーキが緩んでしまう、キーキー音が鳴る原因とは
ブレーキを握ったとしても、自分の中で理想的に止まりたい場所に止まれなかった場合、原因として考えられるのが、ワイヤーです。ワイヤーは、ブレーキを握る、戻すという動作を繰り返すたびに、自分の体重分の負荷がかかります。ワイヤーの構造は複数本の金属線が束でまとめられ、樹脂製のカバーで覆われているので、劣化すると、金属がほつれたり、切れてしまったりします。
キーキー音が鳴る原因は、いくつかの原因が挙げられます。
一つが、ブレーキを直接止めている部品のブレーキシューです。長年の使用によって、ブレーキシューのゴムの部分が削れてしまい、ゴムが剥がれてむき出しになった金属部分で直接止めてしまうため、甲高い音が鳴り響くようになります。
もう一つが、掃除です。ブレーキで挟み込まれている金属部分があります。この金属部分は「リム」と呼ばれるものですが、このリムのところに、黒いシューの削りカスがあれば、それが音の原因です。音が出てしまうくらい深く削れていますので、この点を確認してみましょう。
ブレーキの調整とメンテナンス方法とは
初心者でもできるブレーキの調整とメンテナンス方法についてご紹介します。
ブレーキレバーを握ってもブレーキの効きがよくないときと、ブレーキ音がキーキーなってしまう場合によって、メンテナンス方法が異なります。自転車の知識がない人でもできることですが、初心者がブレーキのパーツを分解したり、そのパーツを交換したりすることは、なるべく控えてください。「自転車を止める」という大事な箇所なので、初めての人でもできることから試してみましょう。
握ってもブレーキの効きが良くないときの改善法とは
ブレーキは、関係する部品が一つでないため、不具合の原因を一つに絞ることがすぐにはできません。素人でも行える手段としては、注油が挙げられます。注油箇所は、レバーのスプリング部分や、アーム、ワイヤーとそれぞれの接触している部分に垂らします。各箇所に一滴ずつでも問題ありませんが、必ず自転車用の潤滑油を使ってください。潤滑油の用意が面倒で、食用油を代用して注油する人がいます。一件問題はなさそうですが、食用油、時間の経過とともに注油箇所が腐りやすくなります。必ず自転車用の潤滑油を使用しましょう。
また、それでもブレーキの効きが弱いときは、ワイヤー部分がほつれている、切れている可能性もあります。そのときは、お近くの自転車屋に持って行き、ワイヤー部分の点検をしてもらいましょう。
ブレーキ音がキーキー出るときの治し方とは
ブレーキ音を治すときは、素人でもできる範囲を守って作業しましょう。素人でも簡単にできるメンテナンスは掃除です。上記で挙げたシューの削りカスの掃除をするのですが、決して水を使ってはいけません。自転車は金属でできている部分が多く、すぐに錆びて劣化の原因を作ってしまいます。
どうしても水を使って洗いたい場合は、拭くことを考慮してください。シューの削りカスだと分かるほど汚れていた場合には、砂消しゴムを用意して、その箇所を擦るようにしましょう。この作業で汚れを落とすことができるので覚えておくとよいでしょう。それでも音が鳴るときは、シューの交換時期である可能性があります。
まとめ
ブレーキの不具合によって、歩行者や車、建物などに衝突することで、人命や安全面に対するリスクが高くなってしまいます。それだけ大事な箇所であることを踏まえて、破損や故障、異変を感じた場合は、すぐに対策を講じましょう。また、ブレーキの部品はどれも消耗品ですので、定期的に自転車屋に行って、点検を行うことが必要です。
多くのの自転車は、家の外に保管しているため経年劣化によって、部品が酸化してしまいます。使用回数に関わらず、部品は自然に消耗するものだと思ってください。
ブレーキの故障が原因で困っている方や、どのような対処法、応急措置をとればよいか分からない方は、「サイクルメンテナンス&カフェWINDY」までお気軽にご連絡ください。